The World of Special Steel特殊鋼の世界
特殊鋼の世界
- 特殊鋼とは?
- 特殊鋼とは、鉄に炭素以外のさまざまな元素を加えた合金鋼のことです。添加する元素によって、硬度、強度、粘り強さ、耐磨耗性、耐熱性、耐食性などの特性が増します。たとえば、ニッケルを加えると粘りと強度がアップし、モリブデンでは高温での強度、硬度が増す。また、銅を加えると耐食性が増すといった具合です。つまり、いろいろな要求や用途に応じてさまざまにハガネの性質をアップさせるのが特殊鋼で、特殊鋼は、ハガネのスーパースターといえます。
変幻自在な特殊鋼
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強い特殊鋼鋼がより強くなると自動車や機械などの軽量化や信頼性向上、長寿命化などが可能。高性能化や省エネに貢献。
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硬い特殊鋼鋼がより硬くなると他の鋼を削ったり、加工したりする工具類の性能が向上。工業製品の発達に貢献。
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しなやかな特殊鋼鋼がよりしなやかになるとバネやゼンマイなど、工業部品が性能向上。製品の快適化に貢献。
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錆びにくい特殊鋼鋼がより錆びにくくなると水周りや、屋外、海岸付近の機器の長寿命・景観維持に貢献。
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磁性のある特殊鋼鋼の磁性をより強力にすればモーター類や磁気記憶媒体(フロッピー等)が高性能化。電子産業の発達に貢献。
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磁性を抑える特殊鋼鋼の磁性を抑えれば精密機械やリニアモーターカーなど、磁力が性能に影響する機器が性能向上。ハイテク産業の発達に貢献。
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より加工しやすい特殊鋼鋼をより加工しやすくすればネジなどの1000分の1ミリ単位での精密加工が可能に。超精密産業の発達に貢献。
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より熱に強い特殊鋼鋼をより熱に強くすると高温化で磨耗しやすくなる鋼の弱点を補い、エンジン等、超高温下での機械部品の性能・寿命向上に貢献。