たとえば携帯電話やテレビ、自動車。もっと身近なところで言えばボールペンの先端。そうした製品に欠かせないのが特殊鋼であり、ほとんどの製品に使われていると言っても過言ではない。にもかかわらず、特殊な用途ゆえ一般の知名度はきわめて低い。それが特殊鋼の世界である。


技術用語や一般の人間には何のことかわからない品番が飛び交う世界である。そこで働くには当然、専門的な知識が必要になってくるのだが、しかし、それをいったん身につければ、プロとして活躍でき、一目置かれるようになる。高いプライドが持てるようになる仕事なのだ。


誰だって最初から高度な専門性を身につけていたわけではない。研修を受け、経験を重ねていけば誰にでも到達できる。特殊な能力は要らない。やる気と人とコミュニケーションが取れる力さえあれば、それでいい。特殊鋼の第一人者になれる資格は十分なのである。